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by dozeutea

アニメミライ

先日、「アニメミライ」を観てきました。
昨年の「Project A」に続き、充実した内容で楽しかったです。
上映された4本のうち、特に『わすれなぐも』の出来がすばらしかったです。

上映順に感想をちょっと。



『BUTA』(テレコム)
チャンバラと波・煙。
デフォルメされた絵柄でデフォルメされた動きをやる、という趣旨は見てとれるのですが、表情やため息、走るときに体が伸びるなどの漫画的表現にずっと終始してしまっているのが勿体なく思いました。
カロリーコントロールが上手く出来てしまっていて、作画的に負荷のかかるカットをほとんど省略してしまって、アクションもシンプルに見栄えが良い動かし方をしているカットが多くて、技量向上を目的にしている作品としてはイマイチ・・・。画面としては地味でも細かい手先の動きや衣服を脱いだり火をおこしたりなどという難しいアニメートは省力に済ましたり見せないようになっていて、その部分をもっと見せてほしかったです。
動かし方も最近多く見る原画の割合の多い描き方ではなくて、中割の割合の多い動きが多いので、『トトロ』くらいの時代の感じが・・・・そして基本的なセオリーに準拠した動かし方で、そのフォーマットに如何に則して描けるかという方向性を目指しているように見えました。この部分でももっと試行錯誤が見たかったです・・・技量自体は全編にわたって高かっただけに・・・

『しらんぷり』(白組)
直線的な影と鉛筆のタッチで入れる影の二つの付く基準が異なっているように見えるのが妙味でした。直線的な影は光源を明確化することとその影の色で時間帯(陽の光)を表現、鉛筆による影はパーツの下・裏側に付き、絵の質感につながっているようになっているように感じました。でもかっちり厳密に使い分けているというわけでもないのが良かった(笑)
絵や画面自体は平面的なんですが、動きの中で瞬間的に立体的になったりして絵の存在感のベクトルが質感的なものから立体的なものに変化するのが面白かったです。
万引きを見つかって画面奥に手を引かれていくカット、ゆっくりTBしていって空間が手前にギュッと引き伸ばされていくようなパースになっていて印象的でした。
動画を全部wishに下請け出していたので、そこでも若手・新人を使っても良かったのでは、とも・・・

『わすれなぐも』(IG)
昨年の『たんすわらし』に続いて若手の方々に難度の高い芝居やレイアウトを次々と課していく作りで、この企画の趣旨に沿った感じが強く。
シンプルでかわいらしいデザインで、空間的な挙動もデフォルメされた動きも両方可能。実際にそのデザインの振れ幅と同じく、芝居のデフォルメ度合いも多彩。立ち上がりや振り向き、ものをつかむ動作やサンダルを履く挙動一つ一つをじっくり見せていてすばらしかった(だからといって話の流れを分断することもないのが秀逸でした)。アングルもロケーションもいちいち難度の高そうなカットばかり。
後半の屋敷内でのロトスコかライブアクションかで描かれたシーンがすばらしく上手かった。
その後の細かい波紋やパカパカした動きもすごく上手かったです。
平安世界の爆発エフェクトは山田さんがたくさん描いていたように見えました。陰陽師?のアクションは秋山さんでしょうか。「若手育成」という枠に収まらない充実した出来で大満足でした。

『ぷかぷかジュジュ』(アンサー)
作監の鈴木さんらしい3コマで小気味よく動かしていく感じが前半で終わってしまうのが残念。後半の海中シーンの動きはさすがディズニーらしいうねるような動き。
話の方は怖すぎて・・・あのラストは親子そろって助からないはず・・・



4話それぞれ動かし方の違う作品で面白かったです。
こういう企画なのでコンテ(→演出修・作監修)→原画でどういう過程でこういう画面になったかということを、部分的にでもいいので公開してもらえればと思います。
今回もちゃんとDVD化していただかないと困る・・・なるべくならBDでも出してほしいところ
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by dozeutea | 2012-04-02 02:26 | アニメ