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by dozeutea

TARITARI#1

細かい挙動や演技のプランニングが凝っていたカットが(特に社内原画スタッフの回で)いろいろ見られたのでいくつか取り上げてみます。

1話はAパートのサブタイトル前、坂井家の朝のシーンが特に目を引きました。
洗い物をしているカット、左手では皿を縦に振って水を切り、右手ではそれと同時進行で水を止め、布巾をとるという複雑な動作を、上体の傾きの変化まで挟んで自然と見せています。水切りと水を止める動作が同時進行になっていることで、手慣れている様子(普段の家事は父親ではなく和奏が行っているということ)と、朝の慌ただしさの両方を見せています。
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和奏がやかんの蓋を閉める動作、一枚だけ人差し指で蓋を押さえる(熱いものなので)絵が入り、その後は手と腕に隠れて蓋と手の接点は見えなくなりますが、手首が曲がったことで蓋を閉めているのがわかる。ここでも体の向きを変える動作と蓋を閉める動作の二つが同時進行になっています。
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坂井家の人物にとっては、この後の話数でも「背中を見せる」とかそれを「見送る視線」が繰り返されて、ポイントになっている動作だったように思います。

家を出て、門の戸を閉めるところでも手でカバンをおさえながら片足に重心をかけて閉める。急いでいるという動作の中に生活感ある(無意識的なものも含めた)所作を自然に見せていくことで、「生っぽさ」を出そうとしているように見えます。
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演技のプランも凝っていますし、作画もこの複雑な動作をサラッとやっていて、かなり上品なシーンになっていたと思います。このシーンは鈴木未咲さんの担当でしょうか。この作品のPA本社回では、コンテももちろん凝った内容になっていると思いますが、演出指示(アニメージュ10月号に6話の細かい演出修正が掲載)や作画でかなり膨らませているようで、『いろは』と同じくアニメ的なキャラクターに動きで生っぽさや存在感を与えていこうとしているように思います。

演技とは関係ない話ですが、この回は先生に送る花が女性キャラクター3人にとっての「歌(夢?)」になっていて、和奏は一度花を失って、再び手に入れ(買った花屋が再登場して来夏と関係を深めるきっかけになったり)、紗羽は馬で(自分の)道を進んでいる途中で花を見つけ、来夏は小さい花をずっと大事に抱えている、という今後の展開も示唆するものになっているんですね。
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by dozeutea | 2012-10-11 23:56 | アニメ