2016年の目標:毎月のように更新


by dozeutea

今年買った本

今年買った本(今年出版されたもの)の紹介(?)などをちょいちょいと。改めて書き出すとだいぶお金使ってる・・・
劇場作品が多い年だったので作品ごとに揃えている方はもっと使っているのかと思いますが・・・・



・『花咲くいろは 公式コンプリートブック』
設定資料は充実(美術設定は小さくて見づらい・・・)、各話ごとに安藤監督とシリーズ構成の岡田さんの座談会形式の解説、絵コンテ、原画が紹介されています。原画は動きを見せるものではなくて(載っているのは1カット1枚ずつなので)、並べて掲載されているコンテが実際にどういう絵(表情やポーズ)になっているかというのを見せる役割が主になっていると思います。安藤監督のコンテは細かい動作の段取りを絵を横にたくさん入れてかなり詳細に指示していてこだわりがよく見えて良かったです(演出まで担当してる回よりコンテのみの回の方が詳細なような?)。背中マッチョなラフ絵など、安藤さんのコミカルな絵がかわいい。15話の入江さんのコンテもキャラがハガレンになっている(笑)
あとはキャラクターの設定と対照する形で掲載されている原案絵が版権イラスト等よりもかなり線が整理されてアニメ寄りの絵になっていて、「アニメの絵として」ということがかなり意識されたデザインになっていました。キャラクターによっては原案絵がほぼそのままクリンナップされて設定になっているようなものもあったり。版権画も数点掲載されていますが、他に版権集が出ているので、網羅についてはそちらに譲る感じです。

・『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星 OFFICIAL MEMORIAL FANBOOK』
本編解説とインタビューが中心。本編解説にページ数を割いていますが、絵コンテ、監督の解説(かなり量が多い)、設定資料がシーンごとに載せられていて誌上コメンタリーの体裁になっています。コマ送りのスチルを並べた作画解説も多く、読者に「こういう部分を見てほしい!」という強い働きかけがあってなかなか新しい作りになっていると思いました。コンテとコマ送りに関してはDVD(+特典のコンテ)と役割が重複してしまう部分でもありますが、コンテに監督や押山さんのメモが並べて載せられていたり、監督解説がつくことで、ムック本という媒体の役割に対してかなり意識的な作り。誌面のデザインもなかなかにかっこいいです。原画集には収録されていない押山さんの電撃の作画参考も。原画集と同時発売ということもあり原画などの掲載は無く内容は重複せず、役割の分担がはっきりしている感じ。

・『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星 原画集』
スクウェア・エニックス原画集シリーズの集大成。押山さんのパワーが凄い。原画の掲載サイズの大小に関してはメリットデメリットあるので一概には言えない部分もありますが、ページ数のボリューム面以外ではとにかく充実していると思います。それでも線のタッチが強く出ているカットなどは大きく載せるようになっていて痒いところに手が届いている感じ。またこういう原画集を出してくれると嬉しいです。お持ちでない方は是非に!!

・『いまだから語れる 80年代アニメ秘話』
作画の話とぶっとんだ武勇伝の話ばかりなのですごく読み応えがありました。「山下的リアルの探求」の項は、いわゆる「金田系のリアル」を明解に説明していて興味深かった。ここでも話題にしていました80年代ロボットアニメの話題ばかりなのですごくストライクな内容でもあり、まだ観ていない作品の話を読んで、観たい欲求が高まりました。アニメスタイル等で取り上げられているのとはだいぶ違った方々が多かったのも良かったです。昔話と同じくらい、今はどようなスタンスで仕事をしているかという部分もなかなか生々しい・・・・。『70年代~』の方は新井淳さんが参加されていないぶん放談っぽさはだいぶ薄れている感じでした。それでも知らないことばかりなのでだいぶ勉強になりました・・・・

・『ももへの手紙 ART&ANIMATION』
沖浦監督のイメージボード(26点)が凄すぎる。これで絵本(か画集)出してください。
他にも設定、監督によるキャラクターの初期設定、レイアウト(5P18枚)、原画(11P7cut)、インタビュー等、ページの7割はメイキングに関して割かれています。電信柱の横を通り抜けるカットの軽トラが作画で驚きました。BD特典のブックレットに収録されているレイアウト・原画とは重複しないようになっているので、両方揃えてもらうこと前提なんでしょうか・・・・。

・『おおかみこどもの雨と雪 絵コンテ』
巻末のインタビューでトレス台を使って清書するようになったので絵が丁寧になったと言っているように、絵としても見応えがあるので視覚的にも楽しい。映画を観て「なんだかよくわからないものを観てしまった・・・」となったときにすぐに買って、フィルムコミックのように映画の反芻をするのにすごく助けてもらいました。絵がかわいい。

・『おおかみこどもの雨と雪 ARTBOOK』
『THE ANALYSIS OF 攻殻機動隊』や『パトレイバー2演出ノート』の野崎透さん編集で美術とレイアウトがかなりの量載っています。ほとんど図鑑みたいなボリュームなのでこの価格はむしろ安いくらいでは・・・。井上俊之さんの雪原のシーンの原画とインタビューも。後半に60Pある撮影のデジタル処理とCG処理のメイキング記事も面白い。本編ですごく気になった(というか驚いた)湧き上がる入道雲が、変形ソフトでパーツごとに膨らむ速度や方向を設定して作っていて3DCGを使っていないということでまた驚きました・・・こういうやり方が出来るんですね・・・・。

・『機動戦士ガンダムUCインサイドアニメーションワークス1』
こちらも工夫された構成。前半のキャラクター編ではキャラクターごとの高橋久美子さんの修正原画+設定とこれに高橋さんのコメント。コメントでは意識している点、表現したいもの、参考にしたもの等について語ってくれていて量も多いのが嬉しいところ(第2話では千羽由利子さんの修正も掲載)。メイキングではいくつかのシーンについて、コンテ、レイアウト、タイムシート、原画、背景・bookの各素材と完成画面が並べられていて、複雑なBG引きの指定など、勉強になって面白かったです。3話の村瀬さんの原画パートもメイキングで紹介されています。
メカニック編も作監修正と設定、作監担当者も記載。玄馬さんのものすごい密度でカッチカチな修正と、柔らかい線でちょっとゆるめの中田さんの修正がすごくかっこいい。
そして作画注意事項。影・ハイライト・噴射の処理だけでなく、ファンネルのビームによる破壊の作画参考など、設定の作画への反映まで詳細に決められているのがわかって面白いです。丸爆発なども作画参考を作ってやっているんですね。メイキングでは1話の小林さんのエフェクトの原画も。


挙げた以外にも買ってるかもしれません・・・。最近は高画質で視聴できる環境の普及や、特典やアプリなどで原撮や素材を見ることが出来る機会も増えて、紙媒体のメリットとそれに求められるものが変わってきたと思うのですが、それを意識して工夫をしている書籍がいくつもあったように思います。今ではスチルを並べてキャラクター紹介と本編の各話紹介がメイン、という本は(既に何度も見返しているであろう)ファン層からしてみたらそれほどありがたいものでもないと思うので・・・そもそもこういったものは価格も高めなのでなるべく濃いものを期待している部分も強いと思います。紙媒体として、どのように載せるのかという部分にこだわってただ原画を並べただけ、というのを避けてかなりの意図を持った誌面の作り方がなされていると、良く出来ていると感じます。スクエニの2冊やUCの本は特にその意識が強く見えました。
アニメのムック本は設定資料、原画などの素材、版権画、スタッフのインタビューだけでもいいんじゃないかー、なんて乱暴なことを思っていましたが、編集の力がとても発揮されているものを見るとごめんなさいしたくなりました。(編集の意図をなるべく減らしていくことにもメリットはあると思いますが、サイズやページ数に限度があるものに関しては全く別ですし・・・)あと、コンテや原画、背景を「(映像)素材」と呼ぶことに少し躊躇いがあったのですが、今回は便宜的にそれを使わせてもらいました。

アニメの話でもないし(もっとアニメの話しなさい)、偉そうなことを書いてしまいました・・・・すみません。
来年は劇場版スタドラの原画集が出てくれるといいですね。
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by dozeutea | 2012-12-27 18:59 | アニメ