2016年の目標:毎月のように更新


by dozeutea

カテゴリ:アニメ( 190 )

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。

22話
絵コンテ・演出:高瀬節夫
キャラクター作画監督:本橋秀之 メカ作画監督:亀垣一 渡部圭祐
原画:柳沢哲也 百瀬恵美子 佐々木正勝 重田智 岡本圭一郎 服部真奈美 前田明寿

シリーズ中盤の山場で2話連続で豪華な面子。重田智さんと佐々木さんが見せ場シーンを分け合ってエフェクトバトルを見せてくれます。
Aパートはじめのブラックオックスの模擬戦は重田智さん。重田さんらしいギザギザの模様が入っている煙や爆発、胸部を強調した立ち姿など、これまでの回より持ち味が色濃く出ている感じ。エフェクトの形は今でもあまり変わっていなかったり。
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両肩の先がやや前方に向いている状態で胸を張る、ロボットの関節独自のケレンミのあるポーズ。

Bパート前半の敵メカ集団との戦闘からゾルリックとの戦闘序盤まで佐々木さん。佐々木さんの爆発・煙。爆発してすぐにカットが切り替わってしまったりT光丸爆発になってしまうカットが多いのがちょっと残念・・・・。
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ゾルリックのメカが突進してくるところから天井ぶち抜きアッパーはまた重田智さん。17話がパンチの振りおろしだったので今回は逆、エフェクトも盛りだくさんでダイナミックな近距離戦闘は映えます。地面を突き抜けた後に時間差で地面が砕けるなど派手派手。
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終盤のゾルリックがFXの背中を突き刺すあたりは前田さん。今回もカッチリとしたボディ。
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ボディのえぐれた部分にも細かくハイライトをいれて、割れるのではなく金属部位のひしゃげ、歪みを入れているのが特徴的。『ナデシコ』劇場版のブラックサレナの弾痕跡などと同じ。

23話
絵コンテ・演出:亀垣一
キャラクター作画監督:本橋秀之 メカ作画監督:亀垣一 渡部圭祐
原画:山下将仁 牟田清司 重田敦 筱雅津 志田直俊 奥山憲史
    平山円 渡部圭祐 長屋侑利子 飯飼一幸 荒木英樹 澄川智深

Aパートはじめから山下さん。80年代末からかなり抑え目の作画が多くなっていて今回も例に漏れず、という感じなのですが、亀垣さん演出ということもあってか画面の色や構図などには特徴が出ている感じ。海上の艦にはたくさんBL影を使っていたり、フレーム内に複数のキャラクターや体のパーツを詰め込んだりしているところなど。
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巨大ロボットが登場してオックスが駆けつけるところから渡部さん。オックス変形DN後に海に着水する際に少し水面を滑ってから足を着いているのがいかにも飛来してきたロボットの登場らしくて良い。
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渡部さんらしく線の密度を保ったまま豪快なアクションをさせています。
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ほかにはジェノサイドバスターでの決着シーンが志田さんなのでしょうか。この回は本橋さんの修正も中盤も苦悶の表情やデビル火刀の濃い顔など気合いが入っていました。

様々なタイプの方が参加してくれて毎回バラエティに富んだ作画を観られているので後半の話数にも期待したいです。
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by dozeutea | 2013-01-03 15:48 | アニメ

今年買った本

今年買った本(今年出版されたもの)の紹介(?)などをちょいちょいと。改めて書き出すとだいぶお金使ってる・・・
劇場作品が多い年だったので作品ごとに揃えている方はもっと使っているのかと思いますが・・・・

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by dozeutea | 2012-12-27 18:59 | アニメ

超電動ロボ 鉄人28号FX#19

今週配信の19話~21話はすべてに重田敦司さんが原画参加していて嬉しい。
第19話
絵コンテ:今沢哲男 演出:元永慶太郎
キャラクター作画監督:本橋秀之 メカ作画監督:亀垣一 渡部圭祐
原画:牟田清司 筱雅津 重田敦 津野田勝敏 渡部圭祐
    長屋侑利子 飯飼一幸 志田直俊 奥山憲史 西田寛治

Aパート、旅客機を狙うバトラーメカ(赤い戦闘機)の強襲シーン、渡部さんの背動アクション。旧鉄人とFXが連続で通り過ぎていくことで移動している空間の距離感が出ているのもありますが、絵としての面白さもあって良い。(この作品では旧鉄人が動いているだけですごく絵として面白いのですが(笑)改めてすばらしいデザイン)
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当時渡部さんは原画になって2年くらいだと思うのですが、既にダイナミックなアクションを連発していて、さらには回を追って上手くなっているような感も・・・

Bパートのブラックオックス発進から重田敦司さんの水エフェクト。
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同じく重田さんと思われるカット。リング状に入れたブラシと同時に、飛行機の腹部に黒いブラシで小さな凹凸から生じる影を表現。
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近年もブラシのリングを変化させたりブラシの帯を複数うねらせたり、森久司さんと似たようなブラシを入れているときもありますね。

重田さん独特の影の落とし方。口角の影や下唇と頬がつながるような影。上2枚は12話、左下は20話、右下21話。
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絵のクセが強いからか、前半話数では修正されていることも多かったのですが、進むにつれてキャラもエフェクトも重田さんの色が画面に出てきた感じで個人的には嬉しいところ。
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by dozeutea | 2012-12-24 18:02 | アニメ

超電動ロボ 鉄人28号FX#17

GyaOでシリーズ配信されているのを利用して観ています。毎回のように上手いメカアニメーターの方が参加してかっこいいロボ作画が見られるのがおいしいところです(枚数制限が厳しいのか動きは控えめ)。

絵コンテ:西村純二 演出:高瀬節夫
作画監督:本橋秀之 メカ作画監督:亀垣一 渡部圭祐
原画:柳沢哲也 百瀬恵美子 重田智 前田明寿 服部真奈美

Bパートのブラックオックス来襲から28号FXとの交戦の序盤は重田智さんでしょうか。シャープかつ筋肉的なフォルムとBL影などこのころから大張さんの影響が強く見えます。
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オックスのパワー解放(パンチのカットはBANK)からオックスの撤退までは前田明寿さんでしょうか。極細長のハイライトや面に大きく影を付けて硬質さのあるボディが特徴的。
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前田さんのハイライト。
【参考】1・2枚目『機動警察パトレイバー(新OVA)』1話、3・4枚目『同』7話、5枚目『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』。(パトレイバーはメカ作画監督、ナデシコは作画監督)
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パトレイバーのグリフォンのデザインが『鉄人28号』のブラックオックスに影響を受けている、というのは有名な話だと思いますが、『鉄人28号FX』のブラックオックスはグリフォンからの影響がうかがえるようなデザインになっているのも興味深いところです(FXの車両からの起動シーケンスにもパトレイバーからの影響が見えます)。

前田さんはこの後、年を経るにつれてどんどんハイライトが細くなっていって、線がかすれるように途切れ途切れになってボディに独特の質感を持たせる方という印象です。ボディ表面のラインの美しさや旋回軌道の滑らかさなど、ケレンミとは違った魅力のあるメカでリアルロボット系との相性がすごく良い。現在はキャラのお仕事が中心になってきていますが(最近でも『輪廻のラグランジェ』OP1のウォクスのバレルロールは美しかった)、同じXEBECの松村拓哉さんが似たようなハイライトやメカの描き方で密度の高い作画をたくさん見せてくれていてちょっと注目しています。

『鉄人28号FX』は渡部さんがメカ作監、キャラ作監、原画でほぼ毎回参加していたり、他にも重田敦司さんや前田明寿さんら(パトレイバー新OVAに参加していた方々がそのままスライドしている模様)、タイプの違うメカアニメーターの方がたくさん参加しているのも面白いところです。
次の18話も西澤晋さんの絵コンテ演出一人原画回で出崎さんや金田さんへのリスペクトが随所に発揮されていてかなり個性的な回でした。
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by dozeutea | 2012-12-19 23:36 | アニメ

アニメージュNEXT

『アニメージュNEXT 2013 WINTER』買いました。
公式でも「緊急増刊号 ROMAN ALBUM」となっていますし、実際の誌面にも「創刊」とか号数の表記や次号の予告もないので、定期刊行などの予定はまだ未定のまま、試験的に出したという感じでしょうか・・・・。

『サイコパス』平田秀一さんの美術設定はCGと手描きのものが掲載。カメラ位置の自由度の高さで画角のコントロールが出来るので設定の9割ほどはCGで作っているとのこと。
「ヤマト2199対談」はメージュ2012年7月号に掲載されたものの再掲(掲載時割愛された一部が増補)。
『ジョジョ』の津田監督のインタビューでは色や文字演出など作品独自の要素が中心(擬音演出のカットがズラーッと並べてあってわかりやすくて良かったです)。OPディレクター水﨑淳平さんによるOPのカットごとの解説。
『K』の設定資料は10ページ。カラー掲載なので色鉛筆の色等もわかります。
『ウラシマン』のなかむらたかしさんのインタビューはキャラデザインの話と参加した回の話題、キャラ設定のラフスケッチ等。
『てーきゅう』は第4話の全39カットのレイアウトと全動画を掲載(計10ページ)。クミ線指定や撮影指示の動画もすべてのっていて板垣監督のインタビューも面白いのでこの雑誌の一番の目玉になっていると思います。

後ろのページになるにつれて作画ファン向けの内容になっていて面白かったですが、ボリューム的にもちょっと割高感は否めないですね・・・・。『アニメージュオリジナル』1~3号あたりの作りでまた定期刊行してくれればうれしいのですが・・・・。『~オリジナル』が続かなった反省からなのか月刊アニメ誌のようなスチル画像中心の記事も少なくなく、どっちつかずになってしまわなければいいと思うのですが、どうなるでしょう・・・・
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by dozeutea | 2012-12-04 23:31 | アニメ

NEXT A-Class

メルセデスベンツジャパンのPV、『NEXT A-Class』 が公開されました。http://www.youtube.com/watch?v=EQq6Z4IowfY(スタッフクレジットは最後に表示)
キャラクターデザインに貞本義行さん、作画監督は黄瀬和哉さん。終盤のラーメン屋台のシーンでは特に黄瀬さんの絵が画面に出ていると思います。
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屋台のじいさんの手。黄瀬さんの描く手の甲が一番好きです。一つ一つの影の形自体はシンプルなのに、その影を入れるポイントがおそろしく的確で効果的。爪や手の甲の骨の部分に入る影は他と比べて若干直線基調で、その相対的な差で硬さや質感にちょっとした差異も持たせている感じ。
この画像の1枚目~2枚目のあたりは動きも黄瀬さんらしいドッッッシリとした重さのある動かし方。女の子がラーメンのスープをすすった後、髪が揺れ戻る途中にもう一度体が動いて髪が揺れ止まる動きなども気が利いていますね。クレジット上は作画監督のみですがこのあたりは黄瀬さんが原画から描いているのでしょうか。

正面顔やあまり角度のついていないときでも口のあたりが少し前方に出ているように感じさせる絵が多いですが、『おおかみこどもの雨と雪』のキャラクターラフなどでも顔の下半分の厚みが強調されている感じなので、最近の貞本さんの絵としての再現度は結構高いのでは・・・・。最近の貞本さんのキャラデ作品は作監さんのテイストがかなり強く入ってきているので、意外とそういったものは珍しかったり・・・。

屋台の車を再発見して車に乗り込むあたりでは、角度がつくと上下まぶたが強調されて眼球の球体感が強くなったり、上手い具合にリアルさが入っているのも良いですね。
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by dozeutea | 2012-11-30 23:48 | アニメ

TARITARI#10・12

TARITARIの話はとりあえず今回が最後、10話と12話から。
10話はAパート後半、和奏が椅子に深く寄りかかったまま机の引き出しを開ける。誰にも見られていない部屋でのリラックス感。周りに人がいるときにはいつも背筋をまっすぐ立てている姿との差も。
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10話はA~Bパートのはじめまでが社内原画の方が担当? この話数は川面さんの修正がたっぷり入っている4話と比べて、原画の動きが出ているように思います。ショウテンジャーのアクションの一回目が川面さん、志保が参加しての2回目が鈴木さんの担当でしょうか。2回目は枚数を多くかけずに手先足先まで細やかさを出していて、普通の人間が大げさな動きをしている、という感じがよく出ていたと思います。

12話、洗濯物を干した後に踏み台を降りてバッグを持って出かけるシーン。左足を降ろす時に右手が上がったり、バッグのハンドルの両方に(つかむのではなく)手を通して持ち上げたり、そのまま片手で肩にかけたり。前向きな気持ちが出ているシーンなので、ちょっと気取った感じ(気分がよいときには動きが大きくなったりしますね)やリズミカルさも出ていたり。
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作品通して坂井家のシーンでは生活感の表現にこだわりが強く見えて、外での姿とのギャップやキャラクターの厚みも見せようとしている感じ。

OPのシャチの目のお遊び。
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by dozeutea | 2012-10-31 20:02 | アニメ

TARITARI#8

このカットの手の省略の仕方が良かった。
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8話の原画の方が多く参加している12話でも同じような手が。このカットは巻き髪揺らしたりして面白かったです。
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by dozeutea | 2012-10-20 23:16 | アニメ

TARITARI#6

前回に引き続きTARITARIの話を。話題が動き(やそれによる時間表現)に関することばかりなので静止画では伝わらないことが多すぎるとは思いますが・・・・。1話4話に続く3回目の社内原画回(1話は社内原画+外部)。

6話は1話冒頭のような凝った動作、芝居の盛りっぷりが随所に見られます。
冒頭からいきなり軍手を外しながら靴を脱いで家にあがる様子を引いて見せる。二つの動作ともに細かい動作でそれぞれに要する時間も違いますが、それを自然に最適化された動作で見せています。
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1話Aパート冒頭のシーンと逆の構成になっていて対照化しているように思えます。布団を引きに行くために一旦二階の部屋を出る父・圭介の振り向く背中を和奏が目で追っている様子をはっきりと見せていたり。

階段の上から降りてくる和奏を下から上がってきた圭介が心配して肩に手を添えますが、和奏が降りていくのに合わせてその手が反対側へ移動し、支える手になります。
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階段を降りるのも二人のタイミングをずらして和奏→圭介の順で動いて、気遣いのある動作を作っています。
この一連のシーンはカット内の時間の流れる速さを一定にするためでしょうか、ずっと動作が連続しています。ここはポーズ主体でも成立させられるカットもあると思いますが、全てアニメートで表現しようという意志も感じます。ここはフルアニメのように枚数をたっぷり使って動作を増やしていて小島明日香さんの担当かと思ったのですがどうでしょうか・・・。

和奏と紗羽の馬場でのシーン。紗羽が引き綱を引いてしゃべりながら、弓を構えるポーズをしたり、父親の話になると無意識的に(手元を見ずに)綱をくねらせる。引き綱(紗羽にとっては慣れているもの)を持っている手の感覚が無意識的にあるような感じで芝居をさせています。また、1・2枚目と3・4枚目のカットの間には鞍上の和奏を見せるカットが挟まりますが、カット切り替えるといつのまにか紗羽が引き綱を両手持ちにしていたり。
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この柔軟な動作の移行は両手に手綱を握りしめて(そして精神的に)余裕のない鞍上の和奏との対照にもなっているのでしょうか。

電話しながら洗濯物をたたむ作業。肩に挟んで両手で作業→目で見ずに洗濯物をつかむ→腕の内側に載せて抱える。主婦力を見せつけています。
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目で見ていない方向に対する動作の対象というのは、むしろ目で見ているものより近しい存在だったりもしますし。

おもいきり笑う動作も、噴き出してから小走りで前進して座り込む。精神的に解放されていく過程なので、緊張の糸がぷつんときれたような、思わず駆け出してしまったというような笑い方をさせています。
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妥協はしない。と言わんばかりの手元の細かい動作を何度も見せてきます。ケーキの箱をとじる。おむつを付ける。カセットをラジカセに入れて再生のスイッチを押す。
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手かっこいい。実際に原画の方が実演しながら描いている様子が浮かびます。面倒な重いカットばかり執拗に作って見せているのは『わすれなぐも』と同じで技量の向上まで考えているように思えます。ものを持つ、持って動く、ものを離すの動作を繰り返していた『いろは』とも近いように感じました。

他にも圭介や和奏が涙を拭うのも数段階にしていたり、圭介とまひるが二人並んで歩くシーンでも二人のタイミングをずらしていたり、とにかく細かいところまで気を遣って作っているように感じました。
アニメ的な表現・記号的な表現を回避しようとする意図もあるのでしょうか。

この6話は1話(おそらくAパート)で演出を担当された倉川英揚さん(1話は安斎剛文さんと共同)が再び演出を担当。構図・レイアウトで見せるカットよりも動きで見せるカットの方にずっと比重を置くというのはTVではなかなか見ることが出来ないものだとは思いますが(一方、許琮さんは構図で見せていくタイプだったりするのも面白いところですが)、原画も5人と少なく、時間をかけてじっくり作った話数なのだと思います。
こういう回こそPAの持ち味だと思うのでこういう回がもっと増えてくれれば・・・。
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by dozeutea | 2012-10-18 00:01 | アニメ

TARITARI#1

細かい挙動や演技のプランニングが凝っていたカットが(特に社内原画スタッフの回で)いろいろ見られたのでいくつか取り上げてみます。

1話はAパートのサブタイトル前、坂井家の朝のシーンが特に目を引きました。
洗い物をしているカット、左手では皿を縦に振って水を切り、右手ではそれと同時進行で水を止め、布巾をとるという複雑な動作を、上体の傾きの変化まで挟んで自然と見せています。水切りと水を止める動作が同時進行になっていることで、手慣れている様子(普段の家事は父親ではなく和奏が行っているということ)と、朝の慌ただしさの両方を見せています。
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和奏がやかんの蓋を閉める動作、一枚だけ人差し指で蓋を押さえる(熱いものなので)絵が入り、その後は手と腕に隠れて蓋と手の接点は見えなくなりますが、手首が曲がったことで蓋を閉めているのがわかる。ここでも体の向きを変える動作と蓋を閉める動作の二つが同時進行になっています。
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坂井家の人物にとっては、この後の話数でも「背中を見せる」とかそれを「見送る視線」が繰り返されて、ポイントになっている動作だったように思います。

家を出て、門の戸を閉めるところでも手でカバンをおさえながら片足に重心をかけて閉める。急いでいるという動作の中に生活感ある(無意識的なものも含めた)所作を自然に見せていくことで、「生っぽさ」を出そうとしているように見えます。
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演技のプランも凝っていますし、作画もこの複雑な動作をサラッとやっていて、かなり上品なシーンになっていたと思います。このシーンは鈴木未咲さんの担当でしょうか。この作品のPA本社回では、コンテももちろん凝った内容になっていると思いますが、演出指示(アニメージュ10月号に6話の細かい演出修正が掲載)や作画でかなり膨らませているようで、『いろは』と同じくアニメ的なキャラクターに動きで生っぽさや存在感を与えていこうとしているように思います。

演技とは関係ない話ですが、この回は先生に送る花が女性キャラクター3人にとっての「歌(夢?)」になっていて、和奏は一度花を失って、再び手に入れ(買った花屋が再登場して来夏と関係を深めるきっかけになったり)、紗羽は馬で(自分の)道を進んでいる途中で花を見つけ、来夏は小さい花をずっと大事に抱えている、という今後の展開も示唆するものになっているんですね。
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by dozeutea | 2012-10-11 23:56 | アニメ