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by dozeutea

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有頂天家族#1

『有頂天家族』面白いですね。
最近はたくさんのアイデアが詰まっていて、かつ作品の中でその場面やキャラクターらしさまで見せてくれるような作画がマイブームで、そこでしか見られない瞬間にとても魅力を感じて、そういうシーンを探すように見ています。
P.A.WORKSの社内原画回は(もちろん絵コンテ段階でもかなり凝ったアイデアが入っていると思うのですが、)演出修や原画でかなり芝居を膨らませたり、ニュアンスをつけていたりしているように見えて、好きな部分が多いのでとても楽しく見ています。『花咲くいろは』以降では社内原画がやや分散気味でしたが、『有頂天家族』でまた上手い方々が揃って参加しているので嬉しい。
今回は1話Bパート後半の赤丸師匠と矢三郎のシーンから。
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矢三郎が自分の頭をたたいてとぼけるカット。手と顔が同時に上に向くところで少し抜いて表情が笑顔に変わり、動きの軽やかさと表情の軽さが重なっています。また、手が手首のスナップで綺麗な円弧の軌道を描くので、変化幅の小さい頭の方も手の対称動作として軌道がより綺麗に感じられます(奥方向に対して互いの間隔が開くような動作はその間に空間性が強くなります、タイミングも合わせてあるならなおさら)。手の反りと指先までピンと張った細やかさで動作としてもとても上品。女装で火照った顔で目上の人間に対して気取った所作で、いかにも軽い態度であることを見せています。

次のカット、矢三郎が先生の反応を見る形になりますが、頭をたたいた手をそのまま降ろさずに一度肩の高さで止めて手の感覚を反芻するかのように握っている動作が入ります。
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この手の動作によって、話を聞く側の「間」を動作で作っているのはアニメではめったに見ないので感動でした(アニメでは絵が静止していることが話を聞いてる記号であったりするので)。また、人通りがある場所(モブも歩いて通ってます)で直立不動で人の話を聞いていることの不自然さ(突っ立っているのにも理由がいる、道で突っ立っていたら周囲から何をしているんだろうと見られてしまいますね)もあるので、その場所に落ち着かない(ように振る舞う)ということがむしろ自然だと思います。そして先生の台詞が終わって手を降ろすと同時に歩き出す動作に入り、その場所に留まることを避けている感じが出ています。
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歩き出してから先生に呼び止められて中途半端に足が進んだ体勢から次の動作へ移行しています。この後、矢三郎が先生の気にしていること言ってしまって一瞬突っ立ってしまうのも、動揺で意識が周囲から先生の方に強く向く感じが出ています。このように動作と動作の間の所作がとても繊細かつナチュラルで、動きで会話の間が表現されているようでとても演劇的です。実際に動いてみなければここまでニュアンスのこもった所作は表現できないと思うので、原画の方が実演しながら芝居を考えたのではないかと思います。脚がクロスした体勢から左足重心で天を指さす動作自体アニメーションで描かれてこなかった動作だと思いますし、ここにしかない瞬間になっていると思います。女装しつつも女性らしくない所作の中で、先生にポーズを見せるときだけかわいらしく見えるように振る舞っているのも自意識のあるキャラクターであることが見えて素晴らしい(そこに制約があればあるほど芝居は生っぽくなっていきます)。この細かい無意識的な所作も作り手の作為によって見る側に伝わるように抽象化の過程を経て行われているので非常にアニメーション的だと思います。

先生を背負うカット。杖をついたりしっかり背負う動作をさせているのですが、なにより背負う瞬間だけ大きく抜いて(これまでのカットの繊細さと比べると大胆なくらい)「背負った」ということだけがわかるようになっていて、このカットで見せたいことを絞って表現しているのも素晴らしい。
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画面左の歩道の信号が点滅して小走りになるサラリーマンなど、「人の流れ」「道の流れ」がシーンの中で連続して存在している中でその流れに入っていく(溶け込んでいく)カットになので、あくまで通行人と同じサイズで、そして同じくらいの存在感で、と情報量が上がりすぎない絶妙なレベルで動かしているように見えます。

1話は川面さんが動きまでかなり直していそうなカットが多かったのではっきりはわからないのですが、手首の動かし方などから見るとこのシーンは鈴木さんの原画でしょうか。1話は他にも演技や仕草のアイデアの宝庫で素晴らしかった。表現のための技術として作画の上手さがあるのがとても魅力的です(技術だけでもそれはそれは魅力的なものですが)。
この作品は上にいるものが有利な立場という映像のルールがあるようで、空を飛べる弁天に手が届かないという話の軸になる部分までつながっているように見えて、映像である理由、アニメである理由がはっきりと存在しているように思います。毎週楽しみです。
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by dozeutea | 2013-07-30 20:03 | アニメ

ただいマンモス~

『ゆゆ式』がすごく楽しくて、その中でも好きなシーンだった2話の「ただいマンモス」。『コードブレイカー』で印象的なシーンをたくさん担当されていた戸田麻衣さんの作画。
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この前のカットのよろよろ走りもとにかくトリッキーなタイミングで楽しい。カメラから遠ざかっていくゆずこが次のカットで覆いかぶさるようにコミカルな動きで飛び込んでくるのですごくインパクトがありました。
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このシーンは、動きでキャラクターらしさを表現していくことにすごく力を入れていたこの作品の中でも特に光っていました。作品の中の楽しい雰囲気と作画の楽しさが見事につながっていて好きでした。戸田さんは他にも1話の最後の下校シーンも担当されていると思います。

コードブレイカーの戸田さんのパート(全て推測、上から1話、4話、7話、左9話、右13話)
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手の描き方やオバケ、エフェクトなどかなり特徴的な作画をされる方で、他にも『夢色パティシエール』(21話)で目立つシーンを担当されていて、J.C.STAFF作品で作画監督もされていますが原画でのお仕事が特に印象的です。
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by dozeutea | 2013-07-17 19:28 | アニメ