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2020年 模索中


by shin_iri

『かっ飛ばせ!ドリーマーズ』を観たよ。

『かっ飛ばせ!ドリーマーズ‐カープ誕生物語‐』を観ました。
DVDはこちらで購入しました→広島アスリートマガジン ネットショップ
送料・手数料込みで2800円くらいです。
『かっ飛ばせ!ドリーマーズ』を観たよ。_c0201128_18281.jpg

以下に感想とか磯光雄さんの作画についてとか。ちなみに自分はファイ〇ーズファン。



これは是非『マイマイ新子と千年の魔法』と合わせて観たい作品ですね(『マイマイ新子』のDVD出たらちゃんと買いますよ~)。
この作品の舞台が昭和24年で『マイマイ新子』が昭和30年、それに地域的な近さもありますし。制作会社が同じ、っていうのが両作品に共通するかはわかりませんが、印象として重なってくるところは多いです。スタッフの面では、『ドリーマーズ』では背景として参加されている上原伸一さんは『マイマイ新子』では美術監督、色指定の橋本賢さんが色彩設計を担当されている、という繋がりも見ることが出来ます。

この作品も「子供の世界(=子供の視線・視点)」への意識、「死」の身近さなど(「朝鮮戦争」の足音を飛行機の爆音で感じさせるのは、いかにも時代性を反映していて印象的でした)、自分とは違う視座を感じさせてくれて、単純に「ノスタルジー」の一言で片付けてしまってはもったいない、魅力的な作品でした。

作画の話。キャラクターデザインは94年という時期だけあってうつのみや系が入ってます。あと特徴的なのはハイライト。オジサンの娘さんのデザインもそうですが、『YAWARA!』っぽいなと思いました(佐藤雄三さん繋がりで)。

そしてなんといっても磯光雄さんの作画による練習シーン。最近磯光雄さんの作画を追って観ていたのですが(このDVDを買ったもそれが目当てでした)、こんなにまとまった量のお仕事が見られるとは思いませんでした。時間にして4分弱くらい?
この練習シーンで描かれる「リアル」っていうのは、子供たちの生命「感」であって、運動のプロセスのリアルさではない。網膜に映るのが現実と差異がない=リアルではなくて、脳が受け取る印象が「現実的」なものなんですよね。だから「リアル」っていうのは、作画された段階で成立するのではなくて、視聴者との間で創造されてくる印象が「リアル」という「現実」として成立するものなんじゃないかなとか。・・・・まだ自分でもよくわかってませんが。


これで自分は作画@wikiに載っている磯光雄さんの仕事は『マシンロボ』を除いてすべて観ることができました(『マシンロボ』は以前yahoo動画で観ることができたとか・・・DVD-BOXにはさすがに手が出ない)。
これに関してはまたいずれ書いてみたいのですが、『0080』以前の磯さんの作画について少し。

とにかく作画のスタイルの変化がまっすぐ直線的ではなくて、かなり幅があるように思いました。
特にエフェクト。『超神マスターフォース』よりも『機甲戦記ドラグナー』39話の爆発の方が『0080』の磯爆発にずっと近い。放送時期は『ドラグナー』が『超神~』よりも前なので、制作もその順番だったとすれば、『0080』の形まで真っ直ぐ変化していったわけではないと言えると思います。
あくまで自分の観た範囲では、爆発の描き方は『ドラグナー』32話→39話(→44話?)→『0080』1話で繋がって、『超神~』や『逆襲のシャア』を間に挟むのが難しい。『0080』から逆算する形で見てこう思いましたが、多分これは様々な描き方を模索、試行錯誤していた、ということなのだと思います。
ちなみに、『ドラグナー』32・36・39話は「スタジオ絵夢」表記のみで、磯さん本人が参加されているかどうかはクレジットでは確かめられません。
39話はBパートの戦闘の一部に明らかに異質な爆発があった(48話でもバンクで流用)ので、そこが磯光雄さんの担当であると予想して上で書きました。このシーンはだいぶ山下調が入っているので、大城勉さんの影響って言われている部分なのでしょうか。まさかあそこは大城さんだったという可能性は・・・・
それから原画のクレジットに名前はないのですが、44話にも似たような爆発がありました(「スタジオ絵夢」は動画にのみクレジット)。自分が観た範囲では他の原画の方々も別の回であのような爆発の描き方はしていなかったので、クレジット無しでの参加もあるのではないかと思います。

それから興味深かったのが『魔神英雄伝ワタル』27話。金田伊功さん&稲野義信さんの影響がわかりやすい。
あと、この時期の磯さんの手の描き方が特徴的で面白い。ゴツゴツした手で親指や小指がとても目立つ(手を見て『ゲゲゲの鬼太郎』97話で担当されたのはBパートの一部だと思うけどどうかなあ)。絵柄で目立っていることも少なくないように思います。


やっぱりこの話は長くなりそうなので、またいずれ改めて。
個人的に『ワタル』27話と『ドラグナー』39話がおススメです。興味のある方は是非!
『ワタル』はレンタル店にはたいていあるし、『ドラグナー』もゲオにはけっこう置いてあります。

磯さんは他にもノンクレジットでの参加作品がまだまだありそう。そういった作品にいつか出会えるといいなと思います。それから、磯さんの新しい仕事が早く観たいです。磯さんの脚本も演出も好きだけど、もっと作画が観たいです!

ということで長い文章になってしまったけど〆


後日追記
ドラグナーの担当パートを間違えていたように思ったので改めて予想を書いておきます。大変失礼しました。
32話はAパート、ケーン達3人が食事をしながら歓談しているあたり~出撃後、敵の奇襲を受けるあたり。ここはゲゲゲの鬼太郎とよく似ているので大丈夫かなあ。
39話はBパート、基地内から脱出していくあたり。D2とD3が脱出する2カットの煙やブーストの描き方にいくらか特徴が出ているように思います。
今まで重田敦司さんと混同していたかも・・・・すみません。重田敦司さんも丸を繋げて少しブクブクさせるような爆発を描いているんじゃないかと思うんですが、ミサイルの糸の煙なんかは全然違いました。反省。
by dozeutea | 2010-01-09 22:51 | アニメ